2011年3月4日金曜日

友人のDC2インテグラTYPE-Rがローテンプサーモスタッド取り付けでオーバークール?

DC2インテグラ乗りの友人から、こんなメールが来ました。

~略~
>クルマの水温って何度ぐらいからオーバークルになる?
>ネットで調べたら70℃前後あたりのようなコメント見つけたのですが、

>今年夏場対策で、ローテンプサーモ&ローテンプファンスイッチをつけました。
>渋滞走行で水温70℃、走行中は65~70℃といったところです。
>ネットのコメント信じるとオーバークールになりそうなんですが、
~略~


オイラに聞くまでもなく、文中に答え書いてあるような?

オーバーヒート対策としてなぜか定番?
の、
サーモスタッドはエンジンの温度が上がってきて設定温度を超えたら弁を開いてラジエター側に冷却水を流したり、エンジンの温度が下がってきたら弁を閉じてラジエターに冷却水が流れるのを止めたりして、エンジンの温度を一定に調整する弁。
ローテンプサーモスタッドは純正より低い温度で弁を開いてラジエーターに冷却水が流れはじめるタイミングが早めるダケ。
で、
サーモスイッチは水温が一定以上に上がったところでラジエターファンを動かしラジエターの放熱を補助す温度を制御しているスイッチ。
ローテンプサーモスイッチは純正より低い温度でラジエターファンが回りだしたりするダケ。
なので、
放熱量は、地面に落ちている 1円玉を拾うのに使うエネルギー分どころか、砂糖の 粉1粒分すら増えません。つまり放熱量の増加分は0カロリー。
でも、パーツ交換してすぐにアイドリングや、普通の街乗りで、水温が下がっているのが目に見えるので効果が出ているように錯覚してしまう。

無理やり効果を探すとすれば、気温の低い冬場や低負荷時の安定水温が低くなるので、その温度差分オーバーヒートまでの時間が、ほんのちょっとだけ伸びるかもしれないパーツ。


意味も分からず後付けの水温計追加して1℃、2℃の変化を気にしている人ほど錯覚の罠に??? アイドリングや、街乗り時は、そもそものエンジン自体の発熱が少なく
 ラジエターの放熱量 > エンジンの発熱量
だから水温の低い状態がキープできるというだけ。
実は、ラジエターの放熱量は水温とラジエターに当たる風の温度差にだいたい比例するので温度差が小さくなるほど放熱出来る熱量は減るから、ちょっとぐらい低負荷時の温度が低くても、負荷が上がって発熱が増えれば直ぐに水温が上がり、  ラジエターの放熱量 = エンジンの発熱量
となったところで水温が安定することになる。

結局、全開にしてエンジンの負荷が増えちゃえばすぐに水温が上がり、純正サーモスタットも開く温度を超えてしまえば、純正サーモもローテンプサーモも同じ全開状態で何も変わらないから90℃を超える領域の水温上昇やオーバーヒートの対策が目的なのであれば全くの的外れで、低負荷時の水温変動幅が大きくなるというエンジンに良くないデメリットが増えるだけ。


無理やり効果を探そうとしても、せいぜい

ミニサーキットで全開走行で5周しかもたなかったのが、6周持った!?みたいな?

峠で上りの最中に水温がきつくなっていたのが、終盤まで大丈夫になった!?的な?

気分になる程度?
それも走り出す前の水温が70℃以下になるように水温に気を使った場合での話。真夏なら、そこから全開にして90℃を超えるまで何十秒???


実は、10年ぐらい前に、うちのEK9シビックもローテンプサーモ・スイッチにパーツ交換したことが有り、街乗り水温上がらなくてエンジンの調子が悪くなり、通勤燃費まで悪化。そこで、よく考えたらデメリットしかないじゃんと気がついてしまい、純正に戻しパーツは売却したな~と、いうのを思い出す (^_^;)

友人のDC2の70℃前後の水温だと、
 「オーバークールと言ってもいい」
とは思うのだけれども、
 「パーツの設定値どおりと言えば設定値どおり・・・」


ちなみにB系エンジン用(B16A,B16B,B18C etc)のローテンプサーモの設定を調べたら何社かあって設定が違うようです。
純正サーモスタッド
 78℃で開弁、90℃で全開
ローテンプサーモスタッド
 A社製 65℃で開弁、75℃で全開
 B社製 68℃で開弁、81℃で全開
 
ローテンプファンスイッチのON設定が、
純正ファンスイッチ
 93℃
ローテンプファンスイッチ
 A社製 75℃
 B社製 80℃

なので、65~70℃あたりの水温になるようにパーツ交換したのだから有る意味では、正常。
聞くまでも無く、友人はA社のを使っているんだろうな~と、推測



インジェクション車では、補正で誤魔化され水温70℃もあれば気がつかないレベルで走ってしまいますが、燃焼効率も下がります。

その上水温・油温が適正まで上がらないと、ブローバイガス中の燃え残ったガソリンが、オイルに混ざったまま気化しにくくなるので、見かけ上のエンジンオイル量が増えたり、エンジンオイルがガソリン臭くなったりろくなこっちゃねー(^●^)
しかもオイルがガソリンで希釈されたらリッター1万円の超高級オイルを使っていても無駄 (((((((・・;)サササッ

更に低水温補正でガソリンが濃い目になって燃費悪くなったり、適正水温じゃないのでエンジンパーツに変な当たりとか傷が付いたりしそうだから嫌だな (((((((・・;)サササッ


と、いうわけで
 「夏はいいとしても、冬は純正のサーモスタッド・サーモスイッチに交換した方がいいんじゃない?」
と返事。

ホンダのB系エンジンのサーモスタッド周辺は入り組んでいて手が入らないので作業やりにくいし、クーラント買ってこなくちゃだし、冷却水のエア抜きしたり、作業30分ぐらいかかるし、ショップに頼んだら工賃結構かかりそうだし・・・。友人は、たぶん交換しない気はする?

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